季節に合う着物の柄とは?春夏秋冬のモチーフや柄選びのポイントをご紹介

多種多様な柄によっておしゃれを楽しめる着物は、季節の移ろいに合わせて柄を選ぶことも大きな醍醐味です。特別な日の装いに季節感のある柄の着物を取り入れれば、一日の思い出がより印象深いものとなるでしょう。

今回は、春夏秋冬に合う着物の柄と、季節を問わず通年で着られる着物の柄についてご紹介するとともに、季節感を意識した柄選びのポイントについて解説します。季節ごとに着物を購入・保管するのは難しいという方も、レンタルをすれば1日から気軽に着ることができますので、ぜひ注目してみてください。

着物の柄は季節感を意識して選ぼう

着物の柄は非常に幅が広く、一年を通して違和感なく着られるものもあれば、植物など季節ならではのモチーフを取り入れたものもあります。着物を選ぶときは季節感を意識することが欠かせません。

着物の柄選びにおいて重要なのが、「季節を先取りすること」です。たとえば満開の桜の柄なら、実際に桜が満開になっている頃ではなく、つぼみが出始めて咲くまでの2月~3月下旬ごろに着ることが粋な着こなしとされています。

日々の季節の移り変わりに目を向けて、美しい四季を着物の柄に落とし込みながら和装を楽しみましょう。

春に合う着物の柄

春に合う着物の柄には以下のようなものがあります。

【春に合う主な着物の柄】

着物の柄  おすすめの着用時期
2月~3月下旬
(満開の場合。つぼみ、散り際など柄に合わせて変わる)
2月~3月下旬
牡丹(ぼたん) 2月~3月下旬
バラ 3月~4月下旬

春を感じる着物の柄としては、やはり花模様が多いでしょう。それぞれの開花時期よりも少し前に着るのがおすすめです。特に桜の柄は定番中の定番であり、つぼみ、満開、散り際など種類が豊富であるため、着物の中でも花の様子の移り変わりを楽しめます。バラは着物の柄としてはなじみが薄いかもしれませんが、大正時代に流行したもので、春らしい華やかな色合いが魅力的です。

夏に合う着物の柄

夏に合う着物の柄には以下のようなものがあります。

【夏に合う主な着物の柄】

着物の柄  おすすめの着用時期
紫陽花(あじさい) 4月~6月上旬(梅雨入り前)
杜若(かきつばた) 5月~6月初旬
朝顔 6月~7月下旬
瓜(うり) 6月~8月

※水や橋とともに描かれているもの
6月~8月
7月~8月
葡萄 7月~11月

夏には、花の他に植物の枝や実、蔓のモチーフを取り入れた着物も多く見られるようになります。地色にも注目して、淡い色や寒色系のような涼しげな印象のものを選びましょう。花以外の柄は、旬とされる時期が長いため着用時期も広がります。

秋に合う着物の柄

秋に合う着物の柄には以下のようなものがあります。

【秋に合う主な着物の柄】

着物の柄  おすすめの着用時期
8月中旬~9月初旬
菊  9月初旬~10月初旬
紅葉 9月初旬~10月初旬
桔梗(ききょう)  9月初旬~10月初旬
葡萄(ぶどう) 7月~11月
柘榴(ざくろ) 8月~10月
吹き寄せ
※風によってさまざまな種類の木の葉が吹き集められた様子を描いた柄
9月~11月

秋を感じる柄として代表的なのは紅葉です。単体では秋に合う柄となりますが、一年を通して使えるように梅や桜、笹など他の季節の植物と同時に描かれたものもあります。また、10月下旬~12月下旬に開花する菊は、国花として扱われることが多いためそれほど季節を意識せずに着られるでしょう。

冬に合う着物の柄

冬に合う着物の柄には以下のようなものがあります。

【冬に合う主な着物の柄】

着物の柄  おすすめの着用時期
南天 10月~12月
11月~3月
椿 11月~3月
1月~3月

冬を連想させる植物は少ないため、春にかけて桜などよりも先んじて咲き始める梅や椿といったモチーフが主流となります。日常生活の中で緑を感じる機会が減り、天気が崩れることも多い冬には、明るく華やかな雰囲気の着物を選ぶのがおすすめです。

一年中着られる柄

着物には、季節を問わず一年を通して違和感なく着られる柄のものも多くあります。特にお祝いの席でフォーマルな装いを求められるときには、季節感を意識するよりも縁起の良い・おめでたい柄を選ぶことを意識しましょう。観劇であれば、物語の内容に合う柄を選ぶとおしゃれです。

<一年中着られる主な着物の柄>

  • 扇柄
  • 熨斗柄
  • 宝尽くし
  • 宝相華
  • 吉祥文様
  • 有職文様
  • 一部の植物柄
  • 動物の柄
  • 幾何学模様
  • 器物の柄

結婚式におすすめの柄・避けるべき柄

着物が普段使いされることが少なくなっている現代においては、ここぞという特別な日に着物を着ようと思う方もいるでしょう。着物を着ていきたい場面として多く挙がるのが結婚式・結婚披露宴ですが、実は柄選びを慎重に行わなければならない場面でもあります。

婚礼に関するマナーを知らずに着物の柄を選ぶと、新郎新婦やその親族に失礼になってしまう危険もあるため、来る日に備えて柄選びのポイントを確認しておきましょう。

結婚式におすすめの着物の柄

結婚式には、以下のような縁起が良く格の高い柄や、夫婦円満を連想させる柄の着物を選ぶのがおすすめです。

<結婚式におすすめの着物の柄>

  • 扇柄
  • 貝柄
  • 松竹梅
  • 熨斗柄
  • 宝尽くし
  • 宝相華
  • 御所車
  • 鴛鴦(おしどり)
  • 花丸紋

色留袖や訪問着といった慶事に多く用いられる着物は、そのような場面を想定して縁起の良い柄が描かれていることが多いです。それほど神経質になる必要はありませんが、念のため確認しておくと安心できます。

結婚式で避けるべき着物の柄

結婚式には必ずおめでたい柄の着物でなければいけないということはなく、自分の立場に合った格好ができていれば問題ありません。しかし、以下のような柄は、結婚式という場においては縁起がよくないため避けるべきです。

<結婚式で避けるべき着物の柄>

  • 桜や椿などの花の柄(「散る」・「落ちる」イメージがあるため)
  • 下がり藤(「下がり」という名から)
  • 梅(散ることを「こぼれる」と表現するため)
  • 蝶柄(「ひらひらとあちこちに移る」イメージがあるため)

これらがメインモチーフとして単体で描かれている柄は、結婚式・結婚披露宴においては避けるのが無難です。しかし、同時に縁起の良い意味も持っているモチーフですから、他にも沢山の花が描かれているなど、単体ではなく大きく目立ちはしない柄なら差し支えないでしょう。

季節ごと・通年で使える着物をお探しなら会津若松市の呉服店「きもの大善屋」へ

着物の柄には、季節感のあるモチーフを取り入れているものと、特に季節を問わず一年を通して着られるものがあります。春夏秋冬それぞれに合う着物の柄は以下のとおりです。

【季節ごとの主な着物の柄】

着物の柄  おすすめの着用時期
・桜
・藤
・牡丹(ぼたん)
・バラ
・紫陽花(あじさい)
・杜若(かきつばた)
・朝顔
・瓜(うり)
・柳
・波
・葡萄(ぶどう)
・萩
・菊
・紅葉
・桔梗(ききょう)
・葡萄(ぶどう)
・柘榴(ざくろ)
・吹き寄せ
・南天
・竹
・椿
・梅

季節感のある柄を選ぶときに重要なのは、「季節を先取りすること」です。特に花のモチーフなどは、全盛の頃ではなく、つぼみが生まれて開花する直前くらいまでの時期にあえて着物に取り入れることが粋な着こなしとされています。

季節に合わせた、あるいは一年を通して着られる柄の着物をお探しの方は、会津若松市の呉服店「きもの大善屋」へお気軽にお越しくださいませ。特別な日のための晴れ着から日常着まで、多種多様な着物の販売・レンタルを行っております。季節の変化に合わせて着物を調達するのは大変という方は、お出かけの日にレンタルをして気軽に取り入れてみてはいかがでしょうか。

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