着物と浴衣の違いとは?歴史や見た目、季節などを簡単に解説!

「着物も浴衣も似たような見た目だから同じものだろう」と考えている方は多いでしょう。しかし双方の特徴などをよく確認してみると、実は着物と浴衣は似て非なるもの。比べてみると想像以上に多くの違いがあります。

そこで今回は、着物と浴衣の間にみられる違いをメインテーマに解説します。それぞれの歴史や着用する季節、格式などを着物と浴衣別にまとめました。着物と浴衣に関する質問もご紹介するので、気になる方はぜひ最後までご覧ください。

【歴史編】着物と浴衣の違い

着物と浴衣で異なる点のひとつ目は歴史です。

1.着物の歴史

着物が誕生したのは平安時代に入ってからとされており、その当時にはすでに現代のような形だったといわれています。ちなみに着物が生まれる前、奈良時代以前は上衣にズボンまたはスカートタイプの衣服、もしくはワンピースタイプの衣服が定番のスタイルでした。

平安時代当時の着物は、真っ直ぐ裁断した布地を縫い合わせる「直線裁ち」によって作られていました。着用する方の体のラインに合わせて作るわけではないため、体型に関係なく着用できるのが特徴です。

その後、重ね着したり風通しの良い素材を使ったりと、さまざまな工夫が施された着物は次第に種類が増加。日本人の生活と切っても切れない存在になりました。そのなかで着物を幾重にも身につける着用方法が浸透し、色の調和を重んじる伝統文化も誕生したとされています。

鎌倉時代および室町時代に入ると、男女問わず色鮮やかな着物を身につけるようになりました。江戸時代になると、着物は上着と袴を組み合わせた裃へと進化。着物を作る技術の発達にともない次第に価値も高まり、財産として親から子、子から孫へ受け継がれるようになったといわれています。

2.浴衣の歴史

浴衣も着物と同じく、平安時代に誕生した衣類です。日常的に着用する着物とは違い、貴族が蒸し風呂に入る際に使用していました。

平安時代の入浴は現在のお湯に浸かるスタイルではなく、蒸気を浴びる蒸し風呂形式が主流でした。その際、蒸気が肌にあたると火傷をする恐れがあることから「湯帷子(ゆかたびら)」との名称で呼ばれる衣類を着用しての入浴が浸透したとされています。当時は複数人で蒸し風呂に入っていたため、裸を隠す目的でも着用されていたそうです。

蒸し風呂で着用するために誕生した浴衣はその後、安土桃山時代になると吸水性の高さを理由に湯上がり着として使用されるようになります。さらに寝間着としても活用され始め、素材も麻から木綿に変化。江戸時代中期には外出用の衣類として用いられ、現代とほぼ変わらない形や着用方法へと進化を遂げました。

【生地編】着物と浴衣の違い

ふたつ目の着物と浴衣の違いは、素材として使用する生地です。

着物の生地

着物の素材としてよく用いられる生地は、主に絹をはじめ、麻と綿、ウールそしてポリエステルの5種類です。生地ごとに品質や肌触りなどに違いがみられます。

着物の記事①絹

絹とは蚕の繭からつくった糸(絹糸)で織った生地のこと。経糸(たていと)も緯糸(よこいと)も両方絹糸を使用した生地は正絹(しょうけん)と呼ばれます。振袖や訪問着はもちろん、小紋や紬といった近所のお買い物にも着用しやすいものなど、フォーマル・カジュアル問わずシーンに関係なく使用できる点が絹ならではの特徴です。

絹は通気性だけでなく保温・保湿性も優れていて、夏は涼しく冬は暖かいところも強みのひとつ。1年を通じて着用できるため、1着所有しておけばシーズンを問わずいつでも着られます。上質で手触りが良く、着心地の良さを求める方に適した生地といえるでしょう。

着物の記事②麻

麻とは植物を原材料とした糸で織った生地のこと。主に表面に凹凸(シボ)がある「縮(ちぢみ)」と、シボが少ない「上布(じょうふ)」の2種類です。新潟県小千谷市の「小千谷縮」や滋賀県の「近江縮」、沖縄県宮古島の「宮古上布」など、日本各地に麻の着物の産地があります。

縮はシボのおかげでさらっとした着心地を実現しており、汗をかいても快適に着用可能。上布も通気性がよくさらりと着用できるため、夏の暑い季節も涼しく感じられます。7月や8月の使用が適しているとされていますが、近年は高温傾向にあることから6月から9月あたりまで、早ければ春先からでも着用できるでしょう。

着物の記事③綿

綿とは植物である綿花(コットンボール)を糸状にして紡いだ生地のこと。伊勢木綿をはじめ、会津木綿や片貝木綿などが代表的です。久留米絣(くるめかすり)など、木綿の名を冠していない綿の着物もあります。綿の着物は夏をのぞく季節、とくに春や秋は快適に着用可能です。

綿を使った着物は比較的リーズナブルな価格で購入でき、普段着やおしゃれ着にも向いています。吸水性に優れていて自宅でも洗濯できるなど扱いやすく、着用後は定期的にお手入れすれば綺麗なまま長く着用できるでしょう。着付けしやすい特徴もあり、着物に慣れていない方にもおすすめです。

着物の記事④ウール

ウールとは羊の毛を使用した糸でつくられた生地のこと。着物の生地として用いられ始めたのは昭和以降と歴史が浅く、基本的には普段着として着用する方が多いです。ウールだけを使用した生地以外にも、木綿や絹など別の糸と併せたコットンウール、シルクウールなどもあります。

ウールは保温性が高く、冬の時期に着用する着物の生地としての使用が定番です。汚れに強いことから、着物のなかでも日常的に気軽に着用しやすいでしょう。自宅で洗濯できてシワもつきにくいため、日々のお手入れも簡単です。

着物の記事⑤ポリエステル

ポリエステルとは石油から生成される化学繊維のひとつ。品質に差が生じず大量生産に適しており、安い価格で着物を購入したい方にも適しています。通年利用できますが保湿性や吸湿性、通気性が少し劣るため、夏や冬場の着用には不向きといえるでしょう。

汚れに強い性質があり自宅でも手軽に洗えるので、普段着としてカジュアルに着こなしたいときにも便利。今や絹の着物とほとんど変わらない見た目のポリエステル製着物も登場しており、フォーマルな場での着用にも適しています。洗濯しても型崩れしにくいため、着物の扱いに不慣れな方でも問題なく普段使いできるでしょう。

浴衣の生地

浴衣に使用される生地は綿や麻が一般的です。浴衣は気温が上昇する6~9月ころにもっとも着用する機会が多くなるため、暑い時期でも快適に過ごしやすい生地が適しています。

綿や麻は通気性に優れており、汗や水を吸収しやすく、汗をかきやすい季節に身につけるものとしては優秀です。綿や麻の着物は軽量で、着用時に暑苦しさを感じることもないでしょう。

また、近年ではポリエステルでつくられた浴衣も数多く販売されています。好きなタイミングで洗濯でき、乾燥後も型崩れしにくい特徴をもつため、汗による汚れなどが目立つシーズンの普段着にも使われるようになりました。軽くて涼し気な浴衣は絹や麻でつくられたもの、お手入れを簡単に済ませられる浴衣が良いときはポリエステルの浴衣が望ましいです。

【着用する季節やシーン編】着物と浴衣の違い

着物と浴衣の違いは、季節やシーンにもあります。とくに着用シーンは着物と浴衣で大きく異なるため頭に入れておくことをおすすめします。

着物を着用する季節・シーン

基本的に着物は季節を問わず、1年を通じて着用できるものです。ただし、同じ着物をオールシーズン活用するのではなく、一般的には季節に合わせて異なる種類の着物を着用します。

【季節別の着物の種類】

袷(あわせ) 裏地付き ・厚手で風を通しにくく、温かな着心地
単衣(ひとえ) 裏地なし ・薄手で軽く、適度な風通しが特徴
薄物(うすもの) 夏物 通気性の高い生地を使用  ・薄手で透け感が強い

袷は表地に2枚の裏地、胴裏(どううら)と八掛(はっかけ)を縫い合わせた着物のこと。単衣は裏地がないため袷と比較すると涼しく、透け感のなさが特徴です。薄物は単衣と同じで裏地がなく、「絽(ろ)」「紗(しゃ)」など透け感のある生地でつくられている着物が該当します。

着物を衣替えする気温の目安は、袷が20℃以下、単衣が20~25(28)℃程度です。25(28)℃以上になると薄物・夏物になることが多いです。

【衣替えの目安】

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
単衣 薄物・夏物 単衣

着物の衣替えの目安を月別でみてみると、袷は秋の中ごろから春中盤までと長く、薄物・夏物は真夏に着用する着物といえます。単衣は季節の変わり目向けの着物であり、着用する期間が短いです。

ただし昨今は異常気象が続いており、春の終わりや秋口とされていた6月や9月にも季節外れの暑さが訪れるケースが増えています。もしも暦の上では単衣が適していたとしても、気温が高く照り返しが強いなど暑さが厳しい日は薄物に変更するなど、気温に応じて種類を変えましょう。春を迎えたにもかかわらず真冬並みの寒波が到来するなど、急に寒くなったときも同様です。

また、着物はカジュアルな普段着としてはもちろん、フォーマルな場所もシーンを問わず着用できる万能タイプの衣類ともいえます。ただし生地によって向き・不向きのシーンが異なるため、着物を着用する際はシーンに適した生地でつくられたものを選ぶことが大切です。

たとえば絹はフォーマルな場面だけでなくカジュアルなシーンでの着用にも使えるなど汎用性の高さがうかがえます。麻はおしゃれな着こなしも可能で、カジュアルな場面にも活躍するでしょう。綿とウールは普段着向けなのでプライベートなシーンで楽しむのがおすすめです。

浴衣を着用する季節・シーン

基本的に浴衣は夏に着用するものと考えられており、6~9月の4か月間がベストです。春や秋、冬の普段着として用いるのは避けたほうが良いでしょう。ただし、秋に入ってもまだ夏の暑さが続く場合は浴衣で外出しても差し支えないとされています。

浴衣を着用するシーンは花火大会や夏祭りといった、夏のイベントへの参加時がメインです。生地選びを工夫することでフォーマル・カジュアルともに着用できる着物とは異なり、浴衣はカジュアルな場面に適していることを覚えておいてください。

【格式編】着物と浴衣の違い

格式の違いも、着物と浴衣を比較するうえでチェックしておきたいポイントのひとつです。シーンに合わせた格式を選ばないとマナー違反となり、相手に対して失礼な印象を与えてしまうかもしれません。

着物の格式

着物には主に4つの格式があり、上から順番に「第一礼装(最礼装)」「略式礼装(準礼装)」「外出着」「普段着」と並びます。

【着物の格式一覧表】

第一礼装(最礼装) ・打掛(うちかけ)
・黒留袖(くろとめそで)
・振袖
・喪服
略式礼装(準礼装) ・色留袖(いろとめそで)
・訪問着
・付け下げ(つけさげ)
・色無地
外出着 ・小紋 ・付け下げ小紋
・紬の訪問着
・絞り
・御召
・更紗(さらさ) など
普段着 ・紬
・絣
・銘仙(めいせん) など

格式のひとつひとつにさまざまな種類の着物があります。どの格式がどのシーンに適していて、どのような着物がふさわしいのか確認してみましょう。

着物の格式①第一礼装(最礼装)

もっとも格式の高い第一礼装は、結婚式やお葬式など特別なシーンで着用するものです。公的な儀式に参加するときも第一礼装にあたる着物を身につけます。

第一礼装のひとつである打掛は、結婚式にて花嫁が着用する着物のこと。色打掛にくわえて、白無垢も白色のものを多く身につけることから白打掛と呼ばれ、打掛の一種に含まれます。白無垢は挙式の際に着用する一方、色打掛は柄や色が豊富で華やかな印象があり、披露宴のお色直しで身につけます。

黒留袖(くろとめそで)とは、地の色が黒で裾にだけ華やかな絵柄が入っており、紋が5つあしらわれている留袖のこと。結婚式や披露宴にて新郎新婦の母親および親族、仲人などの既婚女性が着用します。会場に招待した方々に敬意と感謝を表すためのものとされています。

振袖は袖の長さと華やかな絵羽模様が目を引く着物のことで、未婚女性向けの着物としてはもっとも格式が高いです。袖の長さによって「大振袖(本振袖)」「中振袖」「小振袖」に分類されており、袖が長いほど格式が高いとされています。成人式や結婚式など、フォーマルな場面で着用されます。

喪服は黒一色に五つ紋があしらわれた着物のこと。黒紋付(くろもんつき)と呼ばれることもあります。主に亡くなった方の遺族が着用するものです。

着物の格式②略式礼装(準礼装)

略式礼装は2番目に格式が高く、フォーマルなシーンで着用される着物のこと。第一礼装では固くなり過ぎるときに適しています。

色留袖とは婚姻を問わず、既婚でも未婚でも着用できるフォーマル用の着物のこと。黒留袖とは異なり地の色が鼻夜間で、裾に模様が入っている点が色留袖ならではの特徴です。五つ紋があしらわれたものは第一礼装として着用できますが、三つ紋であれば略式礼装としてパーティーなどにも気軽に身につけられるでしょう。

訪問着とは襟や肩あたりから裾にかけて華やかな絵羽模様が入っている着物のことで、留袖に次ぐ格の高さが特徴です。着用できる方は既婚・未婚を問いません。結婚式やパーティーのほか、七五三・卒業式・入学式・お宮参りといった子ども関連の行事にも適しています。

付け下げとは訪問着と同じく絵羽模様があしらわれている着物のこと。訪問着と異なり模様が縫い目にかかっておらず、模様の雰囲気も落ち着いた印象のものが多いです。訪問着よりも格は下がりますが、七五三や入学式、卒業式など類似する着用シーンが多く見受けられます。

色無地とは黒以外の色で染めた着物のことで、絵柄がない代わりに地紋があしらわれています。五つ紋の色無地であれば格式高いフォーマル向けの着物になりますが、ひとつ紋ならカジュアルな雰囲気が増し、お茶会などにも気軽に着用できるでしょう。パーティーや結婚式、子どもの卒業式にも適しています。

着物の格式③外出着

外出着は趣味として着物を楽しみたい方から、フォーマル寄りのシーンで着物を着ようと考えている方までおすすめの着物です。着用シーンが幅広く、応用が利きやすいといえるでしょう。

小紋とは同一の模様が繰り返しあしらわれている着物のこと。模様の種類から大きさまでバリエーションが豊富で、選び方次第で幅広いシーンに着用できます。友だちとのお食事やお稽古ごとはもちろん、小紋のなかでも格式が高い古典的な柄の着物を選べば、カジュアルな集まりでも安心して着用でき るでしょう。

付け下げ小紋とは模様ひとつひとつが上を向いており、下向きの模様が一切ない着物のこと。小紋には模様が下向きである着物もありますが、付け下げ小紋には模様が下を向いているものはありません。付け下げ小紋と小紋は同格との考え方が一般的で、両者とも同じ外出着に分類されています。

紬の訪問着とは生地に紬を使用し、絵羽模様をあしらった着物のことで、適度なフォーマル感があるものを指します。カジュアル寄りなのでかしこまった場所には不向きですが、柄や生地に変えることで多彩なシーンにも違和感なく着用可能です。ランチや観劇など、おしゃれをしてお出かけしたい場面に適しています。

絞りとは糸や器具で染めたい部分と染めたくない部分を分け、染料を使って模様をあしらう技法でつくられている着物のこと。技術のある職人が時間をかけて手作業でおこなっているため、着物のなかでも高級品として扱われることが多いです。紋を入れられないので格式は第一礼装の下に該当しますが、絞りの振袖あるいは訪問着はフォーマルなシーンに着用しても問題ありません。

御召とは正式名称を「御召縮緬(おめしちりめん)」と呼び、織りの着物のなかで一番格式が上に位置する着物のこと。生地の表面をみたとき、細かなシボがあれば御召であると考えて良いです。着用可能なシーンは幅広く、観劇に出かける際や食事会に参加するときなどに適しています。

更紗とは日本古来の柄とは異なる、エキゾチックな模様が特徴的な綿生地の着物のこと。インドで誕生したものが日本に伝わり、国内では「和更紗」と呼ばれる国産の更紗も流通するようになりました。異国の雰囲気が感じられる独特なテイストの更紗は、外出着として気軽に楽しめます。

着物の格式④普段着

普段着は着物の格式において一番低く、気軽に着用できるタイプ。ちょっとしたお出かけなどに適しています。

紬とはあらかじめ染料で色をつけた糸で織る、先染めタイプの着物のこと。耐久性に優れていて古くから普段着として重宝されており、現在でもカジュアルなシーンで着用されています。なかには高級品とされる紬の着物もありますが、紬自体の格式が低いことから式典や婚礼など、かしこまった場面ではまず着用しません。

絣とは絣糸を用いて織られた着物のことで、独特のかすれたような見た目の模様があしらわれているのが特徴です。インドで発祥し、東南アジアを経由して日本に伝わってきたといわれています。国内では「久留米絣」「弓浜絣」などが代表的です。

銘仙とは絹織物のなかでも平織りでつくられた着物のことで、大正から昭和初期にかけて、女性の間で流行しました。経糸と緯糸をずらすように織るのが特徴で、にじんだようにみえる柔らかな模様に仕上がります。おしゃれなデザインでカジュアルなシーンにも気軽に着用可能です。

ほかにもウールや木綿など、さまざまな着物が普段着に該当 します。模様や質感など、豊富な種類のなかから自分好みの1着を選べるのはうれしいですね。

浴衣の格式

浴衣の格式は紬や銘仙などと同じく、もっとも低い普段着に該当しており、他の格式はありません。あくまでも普段着ととらえ、夏祭りや花火大会など夏の暑い季節のちょっとしたお出かけシーンの街着としての着用が基本です。

【着付け編】着物と浴衣の違い

着物と浴衣の着付け方法は基本的に違いがなく、寸胴のようなラインを意識して着付けます。両者に違いがみられるのは着こなし方と身につけるものの2点です。

着物の着付け

着物を着用する際は、下に肌襦袢(はだじゅばん)と長襦袢(ながじゅばん)の2枚を身につけるのが一般的です。肌襦袢は下着感覚、長襦袢は着物を重ね着しているようにみせる目的があります。

着物の帯は袋帯をはじめ、名古屋帯や半幅帯など複数の種類があるのが特徴です。着物と同じく帯にも格式があるため、シーンに合わせて着物と同様の格式の帯を使用します。

また、着物を着用する際は足袋を身につけたうえで草履を履くのがマナーです。素足で草履を履くことはありません。

浴衣の着付け

浴衣の場合は肌襦袢や長襦袢は身につけず、下着の上にそのまま着用します。帯も幅が約15~16cmの半幅帯を使用するのが基本です。

履き物は一般的に下駄であり、着物と違って足袋は使用しません。素足の状態で下駄を履きます。

【見た目編】着物と浴衣の違い

着物と浴衣は柄にも違いがみられます。

着物の見た目

着物にあしらわれる柄は松竹梅や鶴など、日本らしさを感じさせる古典的なものが多いです。柄ごとに意味がある点も特徴で、シーンに合わせて選ぶ楽しさもあるでしょう。

たとえば松竹梅は吉祥文様のひとつであり、松・竹・梅にそれぞれ繁栄や長寿の意味が込められています。松竹梅があしらわれた着物は強い生命力を意味するとされています。鶴は長寿の象徴としての意味をもつ柄です。

浴衣の見た目

浴衣にあしらわれる柄は夏を代表する花や生き物などが多いです。代表格には朝顔やヒマワリ、金魚などが挙げられます。

着物や浴衣との違いに関する質問

着物と浴衣の違いについてよくある質問をまとめました。

Q1. 男性の場合、着物と浴衣の違いは?

男性用の着物と浴衣の違いも、女性用の着物や浴衣にみられる違いと大差ありません。長襦袢の着用有無や、裏地の有無などさまざまな点が異なります。

Q2. 夏着物と浴衣の違いは?

夏着物と呼ばれる裏地がない単衣や風通しの良い薄物といった着物は、暑い季節の着用に適しているなど浴衣と似ている点がある一方、違いもいろいろとあります。夏着物は通常の着物と同じく下に長襦袢を着用しますが、浴衣は長襦袢を身につける必要がありません。より涼しさを求める方には浴衣のほうが快適に過ごせるでしょう。

また、夏着物はフォーマルな印象が強く、会食や落ち着いた雰囲気の場所に出かける際の着用に適しています。カジュアル感が強い浴衣との使い分けが重要です。

Q3. 着物と浴衣の共通点は?

着物と浴衣は和装といったくくりでは同じカテゴリに分類できますが、浴衣は着物の一種と考えられているため別物としてとらえるのが基本です。ただし、着物も浴衣も着用の際に体のラインを隠すように着付けをする点は数少ない共通点といえるでしょう。

着物の購入は会津若松市の呉服店「きもの大善屋」へ

着物と浴衣の主な違いは歴史をはじめ、生地や着用できる季節、着付け方など多岐にわたります。格式にも違いがあり、着物は4段階に分かれている一方で浴衣は普段着のみと着用シーンが限定的です。婚礼や式典などフォーマルな場には着物を、夏祭りなどカジュアルな場に出かけるときは浴衣を身につけると良いでしょう。

福島県会津若松市にある「きもの大善屋」では、会津地方を代表する伝統的な「会津木綿」を使ったカジュアル着物を取り扱っております。店内では着物だけでなく帯や小物なども販売 しております。少しでも着物に興味がある方、和装でお出かけしてみたい方はぜひ一度、有限会社大善屋呉服店まで足をお運びください。

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